本とダイアリー

金曜日あたりに更新していきたいな。

【日記】「了解いたしました」と「承知いたしました」

お仕事をしているとき、先輩から、優しく控えめに、こう教わりました。

 

「はなさん、ちょっとよろしいですか。先ほど言っていた、了解いたしましたという表現は、ビジネスにおいてはちょっと不適切だから、次から言わない方がいいかも…」

 

ちゃちゃっと調べてみたとこと、「了解いたしました」という言葉に敬意が込められているかどうかは、約10年前から議論されている問題のようです。代替案として「承知いたしました」や「かしこまりました」の利用が推奨されています。そうなんですね~。

 

しかし、なんだか釈然としないので、私が持っている『角川最新国語辞典(山田俊雄・石綿敏雄編、角川文庫)』で調べてみました。こちらは2004年に改版がされた辞書です。まずは「了解」から。

りょうかい【了解】名詞・他サ変

よく理解すること。理解して承知すること。 

そして「承知」も調べてみました。

しょうち【承知】名詞・他サ変

①(願いなどを聞いて)引き受けること。聞き入れること。

②知っていること。 

両方とも名詞もしくはサ行変格活用動詞(~する)ですし、意味合いの違いはほとんどありませんでした。承知には聞き入れるというニュアンスが含まれるようですので、お願い事をされたときは「承知しました」のほうがよいかもしれません。でも、どちらがより敬意を表しているかは分からずじまい。

 

念のため「かしこまる」も調べてみました。

かしこまる【畏まる】 自五

①おそれつつしんだ態度になる。おそれいる。

②居ずまいを正す。きちんとすわる。正座する。

③⦅「かしこまりました」の形で⦆命令を引き受ける。うけたまわる。

なるほどなるほど。ちなみに、「うけたまわる」はこう記載されていました。

うけたまわる【承る】他五

「聞く」「伝え聞く」「受ける」「承知する」の謙譲語。

ん?

 

「うけたまわる」という言葉は「聞く」とか「承知する」の謙譲語で、「かしこまりました」という言葉には「うけたまわる」と同じ謙譲の意味合いがあるのですね。

「承知する」と「了解する」には大きな意味の違いはないのですね。

 

イメージはこんな感じでしょうか。

 

承知した ≒ 了解した

⇓(謙譲語に変換)

承りました ≒ かしこまりました

 

ほう…。なんだか面白くなってきたぞ…。

それならば、もういっちょ調べましょ。「いたす」という言葉は、このように記載されていました。

いたす【致す】自他五

①ひきおこす。もたらす。

②差し出す。

③ささげる。つくす。

④「する」の謙譲語。

⑤⦅ふつう、上の語に「お」「ご」などを付けて⦆けんそんの意をあらわして、ていねいに言う語。

なるほど…。

 

つまりは、「了解する」も「承知する」も名詞に「する」が付いたさ行変格活用動詞で、そして、「した」の謙譲語表現である「いたす」と取り換えることで、「了解いたす」も「承知いたす」も謙譲語になる、ということ。

私の認識が間違えていなければ、「了解いたしました」も「承知いたしました」も間違いではなくて、「かしこまりました」でも大丈夫だということになります。

 

なぜ!?なぜ「了解いたしました」だけ不遇な扱いを受けてるの!?

 

「承知いたしました」には「承」という漢字が使われているから、「承知いたしました」のほうが敬意を表しているのです、なんて言い出したら私は怒ります。なんじゃいこのひどいマナー通説は~!きぃ~!

 

こうやって言葉が死んでいくのかと思うと悲しいです。

私決めました。これからは「了解いたしました」をじゃんじゃん使っていきます。

それではまた明日。おやすみなさい。