本とダイアリー

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小野不由美『東の海神 西の滄海』

オーストラリアに出発する準備が全く進まないのに、買い溜めた本の山も全く減らない。私は日中何をしてるんだろうか…。まずは11時に起きる生活リズムを改善しなければ。今回は十二国記シリーズの三作目・『東の海神 西の滄海』を読んだ。

東の海神(わだつみ)  西の滄海 十二国記 3 (新潮文庫)

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尚隆の名采配

今作では、延王・尚隆さんの采配が光った。しかし、尚隆さんは前置きも、詳しい説明もなく大切な勅命を下すせいで、一回読んだだけでは彼の思惑がイマイチつかめなかった…。なので、何回か読んでみて分かったことをまとめてみることにした。

・六官三公の罷免

延麒が誘拐され、その犯人捜しを行ってる最中、尚隆は突如六官三公を罷免した。尚隆はサラッと言いのけてるけれど、これは大変な勅命だ。日本の行政組織でたとえるなら、六官三公は国務大臣のようなもの。あんなにサラッとクビにしていいの!?

でもこれは裏切りの連鎖をとめるための行動だった。当時の六官三公は先代の王が任命した人達なので、尚隆の部下ではない。今回の元州の謀反に便乗して王を襲う人が現れるだろうと予想した尚隆は、このタイミングで更迭したのでしょう...。なんと大胆な。

・光州州候を更迭、光州令尹を太師に、州宰を太傅に任命、州六官を六官長に任命

これは明らかな寝返り対策だと思う。光州は丁度元州と首都関弓のある靖州の間に位置するので、光州が元州に寝返るとひどく面倒なことになる。なので光州を手懐けるためにこのような豪華な餌で光州を釣ったのでしょう。

・毛施を大司馬に任命

ちなみに大司馬とは日本で言う防衛大臣のようなもの。軍事をつかさどるめちゃくちゃ偉い人。毛施にとっては異例の大出世だけど、どちらかというと力不足。これは、尚隆が関弓を留守にしている間に足元をすくわれないようにするための措置だと思う。

・王師(王の軍)をして漉水に堤を作らせる

もとはと言えば、王がこの漉水に堤を作らないから、業を煮やした斡由が兵を挙げてしまったというのに、このタイミングで直すの…?と思ったが、この動きは斡由の本心を探るためのテストに過ぎなかった。

 

ふらふらと勝手気ままに暮らしているように見える延王・尚隆だったけど、こんな鮮やかな采配をするなんて。斡由の謀反は、尚隆を相手にした段階で既に負けていたのかもしれない。こんな人物を王に据えたら、そりゃあ500年も続くよね。

次回の物語は、慶東国が舞台。どのような物語なんだろう、たのしみ~!

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