本とダイアリー

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小野不由美『風の海 迷宮の岸』

5月5日から渡濠するのだが、読みたくて買った文庫本の山が全く片付いていない。まだ半分も読めていない。Kindleにも沢山未読の本が残ってる。でも、言い訳じゃないけど、本を大人買いしているときが一番楽しいの。(言い訳になってない。)

今回は十二国記シリーズのエピソード2・『風の海 迷宮の岸』を読んだ。前回のレビューはこちらからどうぞ。

小野不由美『月の影 影の海(上)』 - 本とダイアリー

小野不由美『月の影 影の海(下)』 - 本とダイアリー

風の海 迷宮の岸 十二国記 2 (新潮文庫)

風の海 迷宮の岸 十二国記 2 (新潮文庫)

 
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うまくいかないとき

主人公の蒿里くんは、他の麒麟とは違う。金色であるはずの鬣が鋼色であったり、麒麟ならば出来ることが全く出来なかったり。そんな自分自身に彼は悩み苦しんで行くのだが、彼のその苦しみ方は、煩わしさからくるモノというより、自傷に近いなぁと読みながら思った。

大きな話になってしまうけど、人間には、やりたい事がうまくいかない時に「出来ない事自体にストレスを感じる」タイプ「出来ない自分にストレスを感じる」タイプがいると思う。蒿里くんはたぶん後者だ。わたしも後者だからなんとなく苦しみは分かる気がする。

失敗を乗り越えるためには、その失敗を客観視して分析する必要があるんだけど、後者のタイプは自分に意識が向いているから、それが難しい。(それに加えて蒿里くんは自尊心や自己肯定感が人よりも少ないから、それも自傷に似た苦しみを助長してる気がする...。)だから蒿里くんのような人が失敗を乗り越えるためには、蒿里くんが乍驍を思って行動した時のように、誰かのために行動するのが一番いいんだろうなって思う。そうすれば必要以上に自分に苦しむ必要がなくなるからね。

蒿里くんのような人って、私以外にも沢山いると思う。どうしても自分に自信がもてないときは、この本を読んでみるといいかもしれない。少しだけ救われた気持ちになるし、自分のことが少しだけ好きになれるかも。

 

対して乍驍は、蒿里くんとは違って、「出来ないこと自体にストレスを感じる」タイプだろうなぁ。そう思うと、乍驍と蒿里くんの関係って、凸凹コンビで相性がいいかも。もっと二人が国を作るところを読みたいなぁ。でも、前作の『月の影 影の海』では、二人とも行方不明になってるらしいし...。どうなるんだろう...。もしかしたら二人もと蝕に巻きこまれて日本に流されていたりして...。

ちなみに、2019年の10月・11月に発売される十二国記シリーズの最新作は、戴国。新作が待ち遠しい...。そのまえにまずは既刊を読破しなきゃ...。

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