本とダイアリー

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小野不由美『月の影 影の海(上)』

ずっと前におススメされた十二国記の新作が出るとの発表があった*1ので、第一作目から読んでみる事にした。今作を含む「十二国記シリーズ」は、もともと講談社X文庫ホワイトハート*2から出版されていた作品だが、読者層の成長に伴い、講談社文庫からイラスト無しで刊行される事になった(これは異例のことだそう!)。現在は講談社から新潮社に移籍している。

月の影  影の海 (上) 十二国記 1 (新潮文庫)

月の影 影の海 (上) 十二国記 1 (新潮文庫)

 
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あらすじ

日本の女子高生・中嶋陽子は寝るたびに何かに追われ、日を重ねる度にその距離が縮まっていくという内容の悪夢にうなされていた。ある日、そんな陽子の前に突如ケイキと名乗る男が現れ、戸惑う陽子を尻目にケイキは陽子と謎の契約を交わす。同時に現れた異形の獣(妖魔)に襲撃されたため、ケイキは陽子を連れて、月の影の向こうにある地図にない世界へと逃げた。陽子はケイキから「決して剣と鞘を離さないように」と碧玉の付いた鞘と剣を渡され、ジョウユウというしもべを陽子の身体に憑依させられた。

妖魔たちの襲撃は異世界に入った後も続いた。憑依したジョウユウが陽子の身体を操作し追撃するはずだったが、恐れに負けた陽子が眼をつぶったため、うまく戦えず、それがきっかけとなり陽子はケイキのしもべたちとはぐれてしまう。

眼を覚ますと、そこは巧国と呼ばれる場所だった。そこは海客*3を徹底的に差別しており、陽子も村の人に捕まり役所に護送される事になった。しかし道中でまた妖魔に襲われ、陽子はそこで渡された鞘を失う。

右も左も分からない陽子は縋る気持ちで現地の人間に助けを求めるも、利用されたりひどい仕打ちを受けたりし、その上剣が見せる幻想や、何処からともなく現れる青猿の讒言もあって陽子は人間不信に陥る。人目を避けつつ、いまだ続く妖魔からの襲撃に応戦する陽子は次第に満身創痍となり、ついに精根尽き果てて行き倒れてしまう…。

騙される経験は意外とある

こういうことを言うのは、あまりよろしくないかもしれないけれど、他人に嵌められたり騙されたりすることって、誰にでもあると思う。

ちょうど一年前くらいに、信頼していた人に騙されてお金を盗まれたことがある。当時私はワーキングホリデーでオーストラリアに滞在していた。私にとって初めての海外かつ初めての一人暮らしだったから、本当に寂しかった。そんな時に知り合ったAさんは、とても優しくて、いつでも相談に乗ってくれてた。でも、いつものようにAさんと遊んでいたある日、私の財布から10万円がなくなっていることに気がついた*4!!その時からAさんとは連絡が取れなくなった。私の不注意が全ての元凶だけど、「血の気が引く」経験をしたのはこの時が初めてで、盗むために私に近づいたんだって気づいて、殺意を覚えたのもこの時が初めてだった。

今となっては盗んだ動機もどうでもいいし、話のネタにもできるけど、当時は陽子と全く同じ気持ちだった。周りの人達が悪党に見えたし、誰からの優しさをも素直に受け取れなかった。その時の私の顔は、めちゃくちゃ怖かったんだろうなぁ…。

「ネズミが出てくるまで待て」

今回十二国記を読み始めたのは、友人にオススメされたから(もちろんこの友人は信頼できる)なんだけど、その人曰く、「ネズミが出てくるまでは何があっても読むのを諦めちゃだめ!!」だそうだ。

もう陽子が人間不信になっていく姿は見たくないんだけどなぁ…、私も辛くなるから…。ネズミさん、早く登場して。

 

(下巻レビューへ続く…。)

*1:https://www.shinchosha.co.jp/12kokuki/log/77.html

*2:講談社が創刊したライトノベル系レーベル。少女小説やBL作品、ミステリー作品を扱う。

*3:陽子と同じように、日本からこちらの世界に流れ着いた人のこと。

*4:ちょうど家賃を払ったり大きな買い物をする予定があったから、財布に入ってた。無用心すぎる。

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